甘えにも負けず
『雨にも負けず』という有名な詩があるが
今まで私はこれに対して何か陶酔を覚えるような感動をしてきた.
ただただ他の人を助けたくて、自分はどんな悪い条件にもめげない.
それに対して対価を求めない.これはすごい人である.
僕もこんなすごい人になりたいと思ってきた.
しかし、死にたくなってそれはちょっと解釈が違うんじゃないかと思ってきた.
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
今までの自分にとって全く見過ごしていたこの部分があってこその『雨にも負けず』なのだろうと.
この部分を全く見過ごしているならば、ただのwanna beに過ぎない.他人を助けたいのではなくて、他人を助けられるような強い自分に変身したいという自分本位な欲求の発露になってしまう.
自分の辛い現実を解決してくれるなら、その代わりに他人くらい救ってやるよみたいな、甘えと現実逃避ではないか.
『グスコーブドリの伝記』なんかだとしっかりと学を積んでいて、代わりになるような人材がいないような主人公が、火山に突っ込んでいくわけである.
人のために頑張りまーすではなく、死にゆくには惜しいほどの過剰なコストを賭けていても、人のために尽くせるという無我を大事にしたいんじゃないだろうか.
だから、そんな人になりたいなら、まずは
甘えに負けないで
あらゆることを
自分を勘定に入れないで
よく見聞きしわかり
忘れもしない
ことを第一にするべきなんじゃないかなと.